• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

概均質ベクトル空間と代数体の拡大に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16540015
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 代数学
研究機関上越教育大学

研究代表者

中川 仁  上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (30183883)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード概均質ベクトル空間 / 代数体 / 整環 / 4次体
研究概要

Vを3元2次形式のペアのなすベクトル空間とする.群G=GL(3)×GL(2)はVに作用して,(G,V)は概均質ベクトル空間になる.この概均質ベクトル空間は,D.J.Wrightと雪江によって,体の4次拡大と密接に関係することが知られている.もっと詳しく言えば,その半安定有理点の有理同値類と体の4次拡大がほとんど一対一に対応する.これに対して,その半安定整数点の有理整数環上の同値類の研究はこれからの課題である.これについて,二つの研究対象がある.一つは有理整数係数の3元2次形式のペアのなす格子Lであり,もう一つは有理整数係数の3次対称行列のペアのなす格子L'であり,これは自然にLの部分集合とみなせる.L'の半安定点の有理整数環上の同値類の集合はJ.Moralesによる結果から,3次体のイデアル類群の2-torsion部分群と密接に関係することがわかる.
一方,これまで,Lの半安定点の有理整数環上の同値類の集合については,何も知られていなかったが,本研究により,これは4次体に含まれる整環の同値類の集合とほとんど一対一に対応することが証明された.この結果は学術論文として投稿したが,投稿直前にM.Bhargavaによって本質的に同じ結果が最近出版されたことを知った.早稲田大学における整数論研究集会では,この結果について講演した.また,nを0でない整数とするとき,基本相対不変式Δの値がnであるようなLの点の集合,およびL'の点の集合をそれぞれ,L(n),L'(n)と表し,対応する4次体の実素点の個数が4,2,0であるものを,それぞれL(1,n),L(2,n),L(3,n),L'(1,n),L'(2,n),L'(3,n)で表す.L(i,n),L'(j,256n)の有理整数環上の同値類の個数と整数係数の自己同型群の位数を用いて,6個の概均質ベクトル空間のゼータ関数が定義される.これらの問に,大野予想のような関係が成り立つという予想を得た.
また,特別な場合には,それらのゼータ関数を定義するDirichlet級数の係数の間にある関係が成り立つことがわかった.しかし,4次体のガロア群がS4,A4,D4,C4,V4の場合のすべての場合に,また,4次体ではなく2次体の2個の直和の場合など多くの場合に分けて計算をする必要が残されている.これについては,ライデン大学における"Rings of Low Rank"研究集会において講演した.

報告書

(4件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi