研究概要 |
1変数によりパラメータ付けされたリーマン面の族で特異ファイバーをもつものをリーマン面の退化族という。退化族のトポロジー型は,位相モ/ドロミーにより沢まる(松本モンテシノスの定理)特に,位相モバロミーガ周期的,つまり何乗がすると恒等写像になるはあい。 特異ファイバーの形状は星形になる。さて,コアがリーマン球面でしかも枝の本数がちょうと3本のとも阿原一志氏(明治大学)この共同研究によって,そのような特異ファイバーは必ず分裂族をもつことを示した。この分裂族の存在定理の証明には私により示された剥離族の存在の判定法を本質的に用いる。この判定法は特異ファイバーを複素曲面上の因子とみなしたとも,特別な部分因子が存在するかどうかて剥離族が存在するかを判定する。この結果はシュプリンガー社の数学講義録1886としてまとめられ出版された。さて,コアガリーマン球面で枝の本数が4本以上の星形の特異ファイバーのはあいには,この判定法を「すり抜けて」しまう場合があることも,阿原氏との共同研究でわかった。このことは,一般に剥離族をもたない退化族でも分裂族をもつことがあるかという新たな問題を提起する。この方向の研究は今後の課題でもある。
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