研究課題/領域番号 |
16540083
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
大山 淑之 東京女子大学, 文理学部, 教授 (80223981)
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研究分担者 |
中西 康剛 神戸大学, 理学部, 教授 (70183514)
谷山 公規 早稲田大学, 教育・総合科学学術員, 教授 (10247207)
小林 一章 東京女子大学, 文理学部, 教授 (50031323)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 結び目 / 局所変形 / C_n-move / 有限型不変量 / Vassiliev不変量 / Cn-move |
研究概要 |
1990年に結び目に対しVassiliev不変量が定義された。結び目不変量全体を階層分けしたものとして解釈でき、有限オーダーのVassiliev不変量は有限型不変量とも呼ばれる。この有限型不変量を組み合わせ的、具体的に研究することが本研究の第一の目的であった。研究の出発点になったのは、Goussarovと葉広により独立に証明された次の結果である。2つの結び目のオーダーn未満のVassiliev不変量が一致する必要十分条件は、その2つの結び目がC_n-moveの有限回の操作で移りあうことである。C_n-moveを用いて、主に以下の結果が得られた。 研究分担者である中西氏との共同研究で、任意に自然数nと結び目Kが与えられたとき、Kとオーダーn以下のVassiliev不変量が一致し、更にKと同じConway多項式をもつ結び目が無限個存在することを示した。有限型不変量のなかで、Conway多項式の係数の結び目分類能力が弱いことを意味している。 C_n-moveはオーダーnのVassiliev不変量を変化させる可能性がある。山田晴美氏との共1司研究で、基木的なC_n-moveはConway多項式のz^nの係数を変えないか、±2変化させることを示した。C_n-moveと有限型不変量としてのConway多項式の関係は、ほぼ解明できたと言えよう。 結び目全体の集合に、C_n-moveを用いて、単体的複体の構造を入れることができ、C_n-Gordian complexと呼ばれる。中西氏との共同研究で、Conway多項式が一致する結び目の対で、その結びRから1回のC_n-moveで得られる結び目のConway多項式の集合が一致しないものが存在するという結果も得られた。この定理は、C_n-Gordian complexとConway多項式の双方に関係する興味深い結果であり、今後の発展を考察している。
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