研究課題/領域番号 |
16540103
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大木谷 耕司 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (70211787)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | Navier-Stokes方程式 / 解の正則性 / 磁気流体力学方程式 / Euler-Lagrange定式化 / 磁気リコネンクション / 乱流 / オイラーラグランジュ定式化 / 特異点 / 特異摂動 |
研究概要 |
磁気流体力学における速いつなぎ替えを解明するために、Euler-Lagrange定式化に基づく磁気流体力学方程式の数値実験を行った。 平成16年度は、Navier-Stokes方程式に対するEuler-Lagrange定式化を磁気流体力学の場合に拡張した。2つのヘリシティの保存則に対して、2種のWeber変換があるが、磁気プラントル数が1の場合には、1つの接続テンソルを用いてEuler-Lagrange定式化が可能であることを示した。この定式化により2次元Orszag-Tang(O-T)流の直接数値計算を行い、粘性拡散を伴う流体粒子のラベルAと空間座標xとの対応が可逆でなくなること(リセット現象)を見いだした。また、これが磁気つなぎ替えに対応することを確認した。次に、3次元に拡張したO-T流、および直交する磁束管を初期値とする数値計算を行い、これらの場合にもリセットが起きることを確認した。 平成17年度は、捻りをもつより現実的な磁束管に対する数値実験を行った。平行/反平行な磁束管、およびからみあったドーナツ状の磁束管を初期条件にとり、つなぎ替えの数値計算を実行した。その結果、リコネンクションが起きる際、やはりリセット現象が伴うことを確認した。その時間間隔から磁気つなぎ替えが起きる時間スケールを抽出し、これが大局的な評価より小さいことを見いだした。したがって、この方法により速いつなぎ替えを特徴づけることができる事を示した。また、磁場の可視化により粒子ラベルのリセット現象のおきる場所とつなぎ替えが起きる磁場の空間構造との対応づけ行った。 理想磁気流体力学におけるBeale-Kato-Majda流の正則性判定基準は渦度、磁場両方に条件が必要である。ここでは、保存法則を考慮すれば、磁場のみが正則であれば、磁気流体力学方程式の解に爆発は起きえないことを注意した。
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