配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
研究概要 |
人が物を理解する上で重要な手法の一つに分類があり,そしてそれを応用することで,更に理解が深まると考えられる。さて分類の方法の一つに,ある条件を設定し、それらを満たすクラスを考えることによって分類するという方法がある。本研究の理念は,可換Banach環及びBanach modulesを自然な条件を設定することによって分類し,具体的な環やmoduleがどのクラスに属するか,また同じクラスに属する環やmoduleはどんな性質を共有するのかを調査し,更にその応用を考察することにより、可換Banach環やBanach modulesの本質を探ろうとするところにある。この理念に基づき、Gelfand変換像及びHelgason-Wang変換像を特徴付けることによりBSE環及びBED環と呼ばれる可換Banach環のクラスが導入される。それ故,可換Banach環を4つのクラス:(I)BSE and BED,(II)BSE and not BED,(III)BED and not BSE,(IV)not BED and not BSEに分類することができる。本研究では、次のような具体例が見っかった:(I)群環のある種の商環及び閉イデアル,可換C^*-環,disk環,Hardy環,実数直線上のある種のLipschitz-環(II)noncompact LCA群G上のSegal環:S_p(G),A_p(G)(III)無限次元compact可換群G上のL^P-環,無限集合上のl^1環,C_0(X;τ),A_τ(IV)R上の微分環C^1_0(R),[0,1]上の微分環C^1([0,1]),非離散LCA群上の測度環,ある種の半群環。更に一般化されたSegal環を導入し,それらの持つ関数解析的性質を調査した。またA_τ(n)環と呼ばれる具体的な一般化されたSegal環の構成に成功した。また可換Banach環の等距離的位相同型一不変Segal環の中で最も小さい環の構成に成功した。特に可i喚Banach環が群環である場合、その最小環の乗作用素環をある種のlocal multipliersで特徴付けた。応用面では,Banach環上の微分及び関数方程式のHyers-Ulam stability問題,Banach空間上の不等式など考察し,多くの有用な結果を導いた。
|