研究課題/領域番号 |
16540161
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
門脇 光輝 愛媛大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (70300548)
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研究分担者 |
定松 隆 愛媛大学, 大学院理工学研究科, 教授 (10025439)
猪狩 勝寿 (猪狩 勝壽) 愛媛大学, 大学院理工学研究科, 教授 (90025487)
伊藤 宏 愛媛大学, 大学院理工学研究科, 教授 (90243005)
渡辺 一雄 学習院大学, 理学部, 助手 (90260851)
中澤 秀夫 千葉工業大学, 工学部, 講師 (80383371)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 消散作用素 / シュレディンガー方程式 / 波動方程式 / 散乱理論 / パーセバルの等式 / 固有関数展開 / 重ね合わせの原理 / 漸近完全性 / 消散波動方程式 / 重ね合わせ / 特異連続スペクトル / 特異スペクトル |
研究概要 |
方程式のタイプごとに成果の概要を述べる。 1.ランク1の消散的摂動をもつ1次元シュレディンガー方程式および波動方程式 散乱理論に用いて、デルタ関数を消散摂動として持つシュレディンガー方程式とある消散項付の波動方程式の解の挙動をその生成(消散)作用素のスペクトル構造に基づいて決定・分離した。具体的には、実連続スペクトルと非実スペクトル対応する初期条件は時間発展に伴い、それぞれ散乱状態と消散状態となり、任意解はそれらの重ね合わせで記述できることを示した(重ね合わせの原理の成立)。証明の核心は、生成作用素に対するパーセバルの等式の構築にある。なお、これらの摂動項には強い仮定をしたが、生成作用素のスペクトルの確定とその特徴付けのためには現時点では避けられないものである。 2.ある消散効果を持つ波動方程式のスペクトル構造と指数減衰解 クーロンタイプの消散項または原点に消散境界条件を持つ波動方程式に対して、その生成作用素のスペクトルの特徴づけと指数減数解または消滅解の存在を示した。しかし、これらの解とスペクトル構造との関連についての結果は得られていない。 3.有限区間での消散境界条件付の波動方程式と固有関数展開 解が固有関数展開できることを示した。証明は、変数分離法と通常のフーリエ級数の理論に基づいて初等的になされるが、固有関数展開は2乗可積分空間ではなくエネルギー空間で表現される。 4.Lax-Phillips的に定義された出行入来空間と漸近完全性の証明方法 時間依存法による漸近完全性の証明法を新たに与えた。具体的には、出行入来空間の定義をLax-Phillips(1967)のアイデアに基づいた与え、それを用いてEnss-Perryの証明法に従うことで証明する。現時点では、自己共役系のみへの適用にとどまっている。
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