研究課題/領域番号 |
16540174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小林 和夫 早稲田大学, 教育・総合科学学術院・教育学部, 教授 (30139589)
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研究分担者 |
高木 悟 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (50367017)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 退化放物型方程式 / 初期値・境界値問題 / エントロピー解 / 再正規化エントロピー解 / 比較定理 / kinetic法 / Kinetic法 / 退化放物型-双曲型 / 初期値-境界値問題 / Renormalized Solution / Entropy Solution / Dissipative Solution / Kinetic Formulation |
研究概要 |
N次元空間における放物型・双曲型(非線形退化放物型)方程式に対する初期値・境界値問題のエントロピー解とkinetic解の研究および1次元空間における非線形n×n放物型方程式系に対するコーシー問題の時間大域解とその減衰について研究を行った。 放物型-双曲型方程式については、前年度までに本研究で得られたL^∞。解に対する結果を、非有界なL^1解に拡張する研究を行った。研究の方法はkinetidormulation法(kinetic理論)を中心とし、実解析的、測度論的、関数解析的手法を用いた。詳しく述べると、退化放物型方程式に対する初期値一境界値問題の有界なエントロピー解(L^∞解)に対する比較定理は、本研究によって証明された。これまでは、比較定理より弱いL^1縮小性定理がCarrillo(1999),Massia et a1.(2002)によって、Kruzkovの2変数法を用いて証明されていたが、本研究ではP. L. Lions等により開発されたkinetic formulation法を初期値一境界値問題に適用できるように改良し、比較定理を証明した。研究の最終年度は、この結果を非有界な再正規化エントロピー(renormalized)解に拡張した。再正規化エントロピー解は、完全退化型すなわち、1階双曲型方程式の非有界なエントロピー解の研究において、Benilan等により導入された概念であるが、本研究でこの概念を退化放物型方程式の非有界なエントロピー解の研究に拡張し、kinetic法を用いて、再正規化エントロピー解(L^1解)の比較定理と存在定理の証明を行った。 非線形n×n放物型方程式系u_t+A(u)u_x=u_<xx>については、コーシー問題をA(u)がn個の異なる実固有値をもつ場合に研究し、初期値の全変動が小さい仮定の下で、時間的大域解の存在と解の減衰評価を調べ、非線形n×n保存型方程式系の研究への試みを図った。
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