研究課題/領域番号 |
16540218
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 北海学園大学 |
研究代表者 |
岡崎 敦男 北海学園大学, 工学部, 教授 (00185414)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | Be星 / Be / X線連星 / 中性子星 / Be星ガス円盤 / 降着円盤 / 潮汐相互作用 / 質量降着 / X線トランジエント |
研究概要 |
Be/X線連星系における中性子星への降着流の振る舞いを数値シミュレーションにより調べた。用いたコードは3次元SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法によるものである。Be星ガス円盤の成長とBe星ガス円盤からコンパクト天体重力圏への質量輸送を正しく考慮するために、まずBe星ガス円盤と中性子星の相互作用のシミュレーションを行い、そこで得られた中性子星重力圏への質量輸送データを外部境界条件として用いて、中性子星への降着流のシミュレーションを行った。これらのシミュレーションにより、Be/X線連星における降着流の構造と進化に関する次の知見を得た。 1.中性子星のまわりにできる降着円盤は軌道パラメータによらず、持続的に存在する。 2.降着円盤の大きさは、軌道周期が同じなら、離心率の大きな系ほど小さくなる。 3.Be星ガス円盤から輸送された物質によるラム圧により、降着円盤中に一本腕密度波が励起される。この密度波は内側へと伝播し、それにともない降着率が増加する。 4.降着円盤の進化は、軌道離心率によらず、次の3段階を経る。(i)ケプラー回転する円盤へと発達していく初期の段階。(ii)十分発達しケプラー円盤となった後になおも成長を続ける段階、(iii)成長がとまり軌道位相に依存した準周期的変動を示す準定常段階。 5.降着率のピークは、近星点直後ではなく、少し遅れた位相で起こる。この遅れ時間は、降着を駆動する一本腕密度波が成長する時間とそれが降着円盤外縁から内縁まで伝播する時間の和であり、主に降着円盤の大きさに依存する。したがって、遅れの位相は離心率の大きな系ほど短くなる。
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