研究課題/領域番号 |
16540232
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松尾 泰 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (50202320)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,070千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 弦の場の理論 / 低次元重力 / Dブレーン / 開弦セクター / Calogero方程式 / M理論 / 南部積 / UV / IR混合 / 非臨界弦 / Dブレイン / 結合則の破れ / 双対性 / 境界状態 / 共形場理論 / 行列模型 / Louville方程式 / 超弦理論 / 量子重力 / 非摂動的手法 / べき等方程式 / Cardy条件 / 非可換幾何学 |
研究概要 |
弦の場の理論と近い関係にある行列模型を用いた低次元の量子重力(=弦理論)の研究を行った。特にDブレーンが本質的な役割を働く開弦セクターについて研究を行った。行列模型は行列を用いた量子力学系として定義されておりこれまでは主にその閉弦セクターが研究されてきた。これらの自由度は波動方程式の対称性が一重項の場合に対応していて、その場合は自由フェルミオンに帰着されることが昔から知られていたため解析が非常に進んでいた。一方Dブレーンがからむ開弦セクターはnon-singlet項で記述されそれに伴ってCalogero方程式の相互作用が低次元の場の理論に現れる。この相互作用のため解の性質を調べるのは遙かに難しくなり、これまであまり深い研究がなされてこなかった。この問題に取り組むため、本研究では系の持つ無限個の保存演算子に注目し、それらを同時対角化する状態の構成に成功した。これによりこれまで知られていなかった開弦セクターの可解性が明らかとなった。また関連する話題の研究として、3階反対称場の背景の元でのM理論(膜理論)の研究も行った。これは上で述べた行列模型が2階反対称場中の弦の運動を記述していることの一般化に当たる。元来この問題はいわゆる南部積を用いて研究されてきたが、本研究では点状の膜の運動を考えそれが自然に反対称場中で広がることを見いだし、それを用いて膜の場の間の積を定義した。またこの積の性質を用いてUV/IR混合など非可換空間中の弦理論で典型的に見られる性質を膜理論の場合に拡張した。
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