研究課題
基盤研究(C)
CERNに建設されているLHCを使った国際共同実験ATLASに参加する日本グルループは、検出器Thin Gap Chamber (TGC)を担当する。本研究の目的は、かねてから研究を続けている圧電トランスを使った高圧電源がTGCの高圧電源に適合することを実証することである。TGCの高圧電源として使用するためには、体積あたりのチャネル数が重要であり、高いチャネル密度を実現するためには高電圧を独立に生成する高圧電源モジュールの小型化が必須である。19インチラックに適合する高さ2Uのクレートに60チャネルの高圧電源モジュールが組み込まれた高圧電源システムの開発に成功した。平成17年度にこの高圧電源システムを2台製作した。この高圧電源システムをコバルト60によりガンマ線に照射し、またスイス国PSI研究所において陽子線に照射することにより、この電源の耐放射線性(Radiation Hardness)を測定した。この結果、この高圧電源がCERNの定める耐放射線性(Radiation Hardness)の規格を満たしていることが実証された。この高圧電源システムがTGCの高圧電源に求められる機能を実現し、実際に測定器に組み込む際に求められる条件を満たしていることが確かめられたので、TGCの高圧電源の入札への参加を検討した。入札仕様書は高圧電源が低圧電源と同一のクレートへ収納されることを要求していたので、応札を断念した。この高圧電源システムは計算機とUSBケーブルで結合される。WindowsとLinuxのオペレーティングシステムのもとで動作するこの高圧電源システムの制御プログラムが完成している。この高圧電源システムはCERNエレクトロニクス関係者の注目するところとなり、現在CERNで採用を検討する評価が行われている。また共同開発が検討されている。
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