研究概要 |
○液体シンチレータおよび検出器用アクリルの耐液体シンチレータ特性の調査 ・シンチレータへの耐性のあるアクリルの候補が特定された。 ・液体シンチレータの安定性のテストを行った。 ○高速FADCによる読み出し回路の開発 ・500MHz,8bitの高速AD変換を行う汎用プロトタイプ回路が完成した。 回路の直線性:ノイズ等に関するテストが行われた。次のKASKA仕様プロトタイプでは更にノイズの低減することが望ましいが,現段階では概ね仕様を満足することが示された。 ・回路中のFPGAでのディジタル積分による信号弁別:十分な速さで実現される事が示された。 ○検出システムの改善を考慮したシミュレーション ・熱中性子のGdによる吸収プロセスの開発・実装:GEANT4の開発グループとも協力しつつ行われ、期待通りの動作が確認された。 ・KASKA実験のプロトタイプ及びフルスケール検出器のシミュレーション:プログラムの実装が行われ,プロトタイプ検出器での測定結果を利用しながら,調整をした。 ○低雑音大口径光電子増倍管(PMT)についての検討 ・HPK社の10インチPMTについて測定・検討を行った。その結果、基本性能は十分であり,ガラスからの放射線に関しては,メーカとの話で実験用には低バックグラウンド用の炉を新規に設置することで解決できるとの結論を得た。
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