研究課題/領域番号 |
16540256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小嶌 康史 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10192577)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,870千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 中性子星 / 相対論 / 天体プラズマ / MHD |
研究概要 |
相対論的な星で起こる突発的現象では、強い磁場と回転が複雑に絡みあっていると考えられる。その解明は理論的にも観測的に挑戦的な課題として残っている。何らかの原因で突然に解放されたエネルギーが周りにある磁気圏を激しくゆらし、プラズマのエネルギーに転換され、最終的に放射に至ると考えられる。本研究では、回転する相対論的な星の内部における磁場構造及び、その外部での大局的な電磁場の構造を明らかにし、その後、磁気リコネクション、プラズマの不安定性や非理想的MHD効果を考慮して粒子の運動エネルギーへの転化の過程と放射機構を理論的に明らかにすることを目的とした。 流体と磁気と変動が結合するアルベン波が変動を外部に伝えるのに重要な役割を果たすと考えられ、中性子星の内部に励起された波が外部磁気圏を揺らがす過程を考察した。磁場のエネルギー密度が大きいため、変位電流の効果が回転と絡み合い、波の伝播や透過に大きな影響を与えることがわかった。 軸対称性および正と負のプラズマからなる二流体近似の仮定のもとに、プラズマの運動方程式とマックスウェル方程式を同時に時間発展の形式で解く計算コード開発を進めた。従来の手法では、磁場の大きさが電場より常に大きいと仮定されているのに対し、我々の手法では一般的には電場が磁場より大きい場合もあることが数値計算で示せた。さらに、計算コードの改良を進め、パルサー磁気圏やソフトガンマ線リピータのモデル構築などの研究を現在も推進している。 その他、連星中性子星の磁気圏の永年的な減衰、観測量からの中性子星から内部の状態方程式への制限、外部重力波に対する中性子星の共鳴振動、潮汐力が加わった場合の磁場中での相対論的荷電粒子の運動、回転星の棒状不安定性の非線形発展などに関しても成果を得た。
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