研究課題
基盤研究(C)
氷柱表面のモデル作成とその周辺の数理、および、実験観測を行った。氷柱の表面の問題については、理論的に表面張力を取り込むと実験事実を再現できないことがわかった。今後、近似の改良、空気層の流れ、水の流れの非一様性などが重要な因子になると考える。一方で、Uenoのモデルではうまく説明ができるとされているが、彼の用いた固液界面での境界条件、気液界面での境界条件はともに、物理的に納得のできるものではない。また、気泡の上昇がその実証的な根拠になっているが、気泡のような急勾配での凸凹の移動は全く観測されていない。これは作成実験でも、また、偏向板による観測でも同じである。以上のことから、氷柱の形態形成の問題は、まだまだ未解決であると考えなければならない。この研究は今後も引き続いて行う予定である。次に、周辺の数理についてであるが、表面張力そのものに対する統計力学的記述、液体の表面張力の計測の問題、表面張力と曲率に絡む雪の形態の問題、Phase Field Modelと通常の理論との関連性の問題、結晶成長、流体、素粒子論にまたがる数理的なモデルの解析を行ってこれを発表した一方、北海道内の洞窟において、氷旬を観測し、そこに生じる凸凹が太さに強い相関があることを示した。この問題については研究途上である。さらに、沖縄、および岩手県のいくつかの洞窟での観測を行い、カーテン石の縁に、数理解析可能な形態を発見した。これもまた現在、現在研究の途中である。
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