研究課題/領域番号 |
16540350
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
鈴木 徳一 日本大学, 理工学部, 助教授 (60246824)
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研究分担者 |
阿部 純義 筑波大学, 数理物質科学研究科, 助教授 (70184215)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 地震 / 複雑系 / 複雑ネットワーク / 統計力学 / 時系列解析 / スケール不変性 / スモールワールド / 階層構造 / 自然時間 |
研究概要 |
我々は、地震現象を進化する複雑ネットワークに写像し、そのトポロジカル及びダイナミカルな振る舞いを調べた。結合度分布がスケール不変性を持つことを見出し、また、無向グラフ描像においては、平均頂点間距離を評価することで、ネットワークがスモールワールド性を有することを発見した。クラスター係数の評価によって、地震のネットワークが、強く階層化され、その階層性がベキ的に変化していることもあきらかとなった。これらの発見は、地震のネットワークが、他の複雑ネットワークと共通の性質を有していることを示している。我々はさらに、地震独自のネットワーク構造を探求すべく、有向グラフ描像においてそのダイナミカルな振る舞いを調べた。ネットワークの周期、及び、経路長という特性量を独自に定義し、それらがスケール不変性をもつことを見出した。これは、時間、空間的に離れた地震であってもそれらはお互いに強く相関しあっていることを示している。このような地震研究に対する全く新しい試みは、今後、さらに地震現象を深く理解するために有力な手段のひとつとなると考えられる。 研究代表者、および分担者は、科研費課題に関連する研究において、これまで7編の論文を発表した。また、現在、一編が印刷中、一編が審査中である。学会発表としては、日本物理学会に4回、国際会議では5回参加し、関連するテーマについて講演を行った。
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