配分額 *注記 |
3,840千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
海洋レーダによる波浪の観測は海流に比べて困難であり,その観測手法の開発が必要であった。また海洋レーダによる海洋観測には二基のレーダが必要なため,その設置場所の確保が困難であった。そこで波浪のエネルギー平衡方程式を,海洋レーダによる電波の散乱信号のデータの解析に組み込むことによって一基のレーダから波浪を観測する手法を開発した。これは,海洋レーダによる電波の散乱信号のパワースペクトル(ドップラースペクトル)と波浪スペクトルの関係式及びエネルギー平衡方程式を基に,波浪スペクトルをドップラースペクトルから求めるものである。シミュレーションによる検証の結果,波の場が一様でなくても,この手法によって波浪スペクトルを推定することが可能であることを示した。この手法を実際の観測データに適用し,現場観測と波高の比較を行った。その結果,現場観測の波高とよく一致することを示した。また海洋レーダの特性を生かした海流の解析手法を開発した。流れの場は,一般に回転成分と発散成分に分解できる(ヘルムホルツ分解)。そこでこのヘルムホルツ分解を海洋レーダで得られた高空間分解能の海流データに適用し,簡単に行う手法の開発を行った。また波の方向分布について、レーダによる観測データを波浪予測モデルと比較した。その結果両者はよく一致することを示した。
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