研究課題/領域番号 |
16540436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小松原 哲郎 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 講師 (10195852)
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研究分担者 |
笹 公和 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 講師 (20312796)
黒澤 正紀 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 講師 (50272141)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 水素分析 / ガラス包有物 / マイクロビーム / 弾性散乱同時係数法 / 水素濃度分布 / 密度測定 / クロム透輝石 / 高温石英 / 高エネルギーイオンビーム / マイラーフィルム / 阻止能 / 非破壊分析 / マグマの中の水分量 / 放射線 / 陽子ビーム / ERCS / 包有物 / マグマ中の水分量 |
研究概要 |
地中におけるマグマの形成や火山噴火のメカニズムを知る上で、マグマ中の水分の挙動が非常に重要である。高温石英などの火山岩中には、地中のマグマのサンプルであるガラス包有物が多数見出され、この水素分析は地中の水の挙動の研究に非常に有効である。大きさ百マイクロメートル程度の非常に小さなガラス包有物内部に含まれる水素濃度を精度良く測定する為に、20MeV陽子マイクロビームによる水素分析システムを開発した。 本研究の水素分析法は、陽子弾性散乱同時計数法(ERCS法)と呼ばれ、前方45度に設置した2台の荷電粒子検出器を用いて散乱陽子と反跳陽子を同時に測定する手法である。この同時計数測定により、サンプル中の水素原子核のみを高い感度で分析する事ができる。我々の研究開発により、水素濃度の深さ分布を精度良く算出する解析方法を新たに見出した。また、ガラス包有物の密度を推定する手法を新たに開発した。 この水素分析方法は水素濃度が数十%から1ppmまでの広範囲で測定可能である。米国NIST提供の水素吸蔵チタンやマイラーフィルム、カプトンフィルム、ポリエチレンなどの分析により、水素定量の相対誤差は5%以内である事が確認できた。水素質量面密度の測定限界は20ng/cm2以下である。 天然鉱物の高温石英として、円田、初崎、細尾峠、立杭、郷六、柏久保、荒湯、小関峠、咲花平、不来坂、稲荷山、室生から採取したサンプルを分析した。さらに、父島の安山岩およびハワイ島キラウエア火山のカンラン石サンプルを測定した。また、伊豆半島周辺部の早戸川、上佐野、光子沢で採取したクロム透輝石のサンプルを測定した。和田峠産の黒曜石の分析結果は1.0wt.%(H20)でありカールフィッシャー法の測定結果と良く一致した。
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