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硫黄による立体およびcaptodative効果を利用したラジカル環化反応の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 16550041
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 有機化学
研究機関山口大学

研究代表者

上村 明男  山口大学, 工学部, 教授 (30194971)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードラジカル環化 / exo / endo選択性 / ネオフィル転位 / 反応速度 / ベンズアゼピン / endo / exo選択性 / 立体障害
研究概要

本研究の結果以下のことが明らかとなった
1)アリールラジカルを用いた7-endo選択的ラジカル環化によるベンズアゼピン合成は、立体的な要因ではなくneophyl転位が大きな役割を果たして、高い選択性を実現していることが明らかとなった。すなわち、中間に生じる6-exo環化ラジカルと7-endo環化ラジカルは、アリールラジカルからの直接生成ではそれほど高い選択性は見られないものの、スズラジカルの濃度を著しく低くしておいた結果、6-exoラジカルが7-endoラジカルに転位することで選択性が向上することが明らかとなった。この転位は6-exoから7-endoへの一方向にのみ進む非可逆転位であり、その速度はアルキルラジカルがスズラジカルから水素を引き抜く速度の約100分の1であることがわかった。すなわち、neophyl転位を効果的に進行させて7-endo選択性を高めるためにはトリブチルスズ濃度を10^<-5>M以下に保つことが重要で、そのためにトリブチルスズをシリンジポンプで滴下する条件が必須であることが明らかとなった。また、neophyl転位の進行する要因は6-exoラジカルに比べて7-endoラジカルが熱力学的に安定である上に、7-endoラジカルのラジカル中心が弁千巻からはなれすぎているのでneophyl転位の中間体ラジカルを与えることができないことが考えられる。熱力学的な要因として、ラジカルの安定性が大きく寄与し、captodative効果が効果的に機能していることが明らかとなった。すなわちこれまであまり利用されていなかったcaptodative効果がneophyl転位を通じて合成的に利用できる新しい効果であることが明らかとなった。
2)αチオアクリルアミドの合成法を開発するために、Mannich反応やBaylis-Hillman反応を応用して検討を行い、その可能性と適用限界を調べた。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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