研究課題/領域番号 |
16550096
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
生越 専介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30252589)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ニッケル / 酸化的環化 / カルボニル / アルケン / ブタジエン / 有機アルミニウム / カルボニル基 / アルキン / 有機アルミ化合物 |
研究概要 |
ニッケル触媒を用いる多成分カップリング反応が非常に数多く報告されるようになってきた。その反応過程においてはニッケル上での不飽和化合物の酸化的環化が鍵となっていると仮定されていた。しかしながら、我々が研究に着手した段階において、この現象を実際に検証した研究グループは全く存在していなかった。このような背景のもと本研究課題においてはアルケン、ジエンとアルデヒド、ケトンのニッケル(0)上での酸化的環化反応を検討した。アルケン-アルデヒドは分子内反応においては自発的に進行し世界ではじめて酸化的環化を観測することに成功した。さらに、有機アルミニウムを作用させることでアルケン-ケトンでも酸化的環化を進行させた。この際には、ニッケルを触媒量にすることで触媒反応が進行することも明らかとした。ジエン-アルデヒド、ジエン-ケトンの組み合わせにおいてはいずれの場合にも効率よく酸化的環化が進行しη^3-アリルニッケル錯体を生成した。ただし、この過程において生じる炭素-炭素結合は容易に逆反応を起こす。そのため、基質の組み合わせによっては錯体の単離が困難であった。これを、解決する手段としてクロロシランによるニッケル-酸素結合の切断が有効であった。一旦、ニッケル酸素結合を切断すると一酸化炭素を作用させても逆反応が起こることは無く対応する酸クロライドが定量的に生成した。メタノールで処理することでエステルとして単離することもできた。また、ジメチル亜鉛を作用させてメチル基がトランスメタル化された錯体を初めて単離することに成功した。
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