研究課題
基盤研究(C)
0.1〜1.5μmのギャップを有するマイクロギャップ電極をMEMS技術(フォトリソグラフィー、FIB)により作成し、マイクロインジェクタを用いてマイクロ電極上に酸化物半導体薄膜を取り付け、マイクロガスセンサとした。WO_3薄膜センサを用いたNO_2センシング、In_2O_3薄膜を用いたCl_2センシング、SnO_2薄膜を用いたH_2Sセンシングの3つのセンシング系においてマイクロギャップ効果を調べた。いずれの系においても、ギャップサイズが1μm以下に小さくなると、ギャップサイズの減少とともに感度は増大した。簡単なモデルを提案し、マイクロギャップ効果を酸化物-電極界面の抵抗変化(界面感度、S_i)と酸化物粒子間の粒界の抵抗変化(粒界感度、S_<gb>)を用いて説明した。すべての系においてS_iはS_<gb>より大きく、ギャップが小さくなると酸化物-電極界面抵抗の寄与が大きくなるため、感度が増大することがわかった。これより、酸化物-電極界面が半導体ガスセンサでは重要であり、高感度ガスセンサの設計には電極構造のマイクロレベルでのデザインも重要であることがわかった。一方、センシング系によってマイクロギャップ効果の程度が異なった。被検ガスが負電荷吸着してセンサ抵抗を増加させるWO_3-NO_2系やIn_2O_3-Cl_2(1ppm以上)系においては、大きなマイクロギャップ効果が得られた。この場合、S_i/S_<gb>比が大きく、マイクロギャップ効果が大きく現れることがわかった。NO_2やCl_2は粒界より酸化物-電極界面によく吸着するためS_iが大きくなると考えられる。一方、吸着酸素の消費によりセンサ抵抗が減少するSnO_2-H_2S系ではマイクロギャップ効果はあまり大きくならなかった。H_2Sの燃焼による吸着酸素の消費は粒界でもよく起こるためS_<gb>が比較的大きく、S_i/S_<gb>比が小さくなったため効果が小さくなったと考えられる。
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