研究課題/領域番号 |
16550136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境関連化学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
境 幸夫 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (50041059)
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研究分担者 |
中林 健一 宮崎大学, 教育文化学部, 准教授 (60201670)
馬場 由成 宮崎大学, 工学部, 教授 (20039291)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,880千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 再生塩化ビニル / 可塑剤 / 貴金属イオン / 芳香族化合物 / 吸着分離 / 分配 / チオ尿素 / TOMAC / フェノール / カプリコート / イオン交換 / 溶解度 / パラジウムイオン / 金イオン / 有機溶媒吸着 |
研究概要 |
廃棄された農業用塩化ビニルからの再生塩化ビニル粉砕物(グラッシュ)の疎水性に着目し、有機物の吸着分離材としての可能性について検討した。溶質としてフェノールおよびその類縁体、さらに他の芳香族化合物を含む水溶液を用いて、再生塩化ビニルに対する分配挙動について検討した結果溶質の疎水性が大きくなるほど分配定数が大きくなる知見が得られた。種々検討の結果、再生塩化ビニル中への芳香族化合物の分配においては、可塑剤の役割が大きいことが判明した。可塑剤に比較して、PVC樹脂への吸着は疎水性が大きいほど大きくなるが、可塑剤に比べると分配量は小さい。 再生塩化ビニルに液状陰イオン交換体である塩化トリオクリチルメチルアンモニウム(TOMAC)をTHF水溶液から担持させた。担持させたTOMACの水への溶出挙動について、ピクリン酸を用いるイオン対抽出法により測定した結果、水への溶解度は無視できない程大きいことが判明した。しかし、塩酸や電解質を添加することによって水溶液への溶解度は大幅に減少することが分かった。 TOMAC担持の再生PVC樹脂を用いて、1M-HCl溶液から金、白金、パラジウムの各貴金属イオンの分配挙動について検討を行った。分配速度は金(III)>白金(IV)>パラジウム(II)の順に小さくなった。他に鉄(III)、銅(II)、亜鉛(II)の分配についても検討したが、これは貴金属イオンに比べて分配速度が小さく、亜鉛(II)>銅(II)>鉄(III)の順になる。鉄(III)は殆ど樹脂に分配されない。分配された貴金属イオンの溶離実験についてチオ尿素を溶離剤として試みたが、金(III)イオンの溶離が最も良く80%程度回収できた。これに対し、白金(IV)イオンはわずかに10%程度しか回収できなかった。この方法は金(III)イオンに対して選択的である。
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