研究課題/領域番号 |
16550162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機工業材料
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
北村 彰英 千葉大学, 工学部, 教授 (00143248)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 光化学 / 有機化学 / 光物性 / 光スイッチ / ナノ材料 / イオンラジカル / 電子伝達 / 光誘起電子移動 / アゾ化合物 |
研究概要 |
アゾアルカン類の光誘起電子移動反応では、一般に脱窒素したラジカルカチオン種が発生することが知られている。今回、共役系ピラゾリン誘導体を用いることにより、脱窒素していないラジカルイオン種の発生を確認するとともに、照射波長により電子移動を制御することに成功した。また、この現象を応用して分子内に官能基を共存させることにより、電子移動促進ならびに抑制を制御することに成功した。 合成した共役ピラゾリン誘導体に対して適切な吸収を持つ増感剤を選択し、電子移動型増感剤励起による過渡吸収スペクトルを測定した。アゾ化合物が-電子酸化あるいは-電子還元されることで発生するイオンラジカル種の吸収が観測されることが期待された。種々の電子受容型増感剤、あるいは電子供与型増感剤を試みたところ、ピリリウム塩ではラジカルカチオン種が、キノリン類ではラジカルアニオン種が観測された。いずれも脱窒素していないすなわち共役ピラゾリンそのもののイオンラジカル種の吸収であり、初めての観測である。特に、ラジカルアニオンの観測はアゾアルカン類では初めての例である。 これらの結果に基づいて、共役ピラゾリン誘導体と2種類の増感剤を存在させる、3成分系の実験をおこなった。その結果、308nm光励起ではラジカルアニオンの、355nm光励起ではラジカルカチオンの発生を確認した。これは照射波長により電子移動を制御できたことを意味する。さらに、フルオレノンを置換した共役ピラゾリンを合成し、測定したところ、電子伝達量の制御といえる現象を観測した。この結果は、今後の研究の新たな展開を示唆する結果といえる。
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