研究課題/領域番号 |
16560009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岡田 達也 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (20281165)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,150千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | シリコンカーバイド(SiC) / ホモエピタキシャル成長 / 表面欠陥 / 透過電子顕微鏡(TEM) / 結晶欠陥 / フェムト秒レーザ / リップル構造 / アモルファス化 / リップ構造 / シリコンカーバイド / ジルコニア粒子 / 4H-SiC / エピ成長 / 内部欠陥 / 透過型電子顕微鏡 / 特性X線分析 |
研究概要 |
シリコンカーバイド(SiC)は現在用いられているシリコン(Si)を凌駕する性能を示す、次世代のパワーデバイス材料として注目を集めている。SiCパワーデバイスの実現には、SiC単結晶基板上に高品質のSiCエピ膜を成長させるホモエピタキシャル技術の確立が不可欠である。しかしながら、SiCエピ膜成長時に、エピ膜表面に結晶学的な方向性を有する表面の凹凸、すなわち表面欠陥が形成される場合があり、エピ結晶から作製したデバイスの性能を低下させることが問題になっていた。本研究では、表面欠陥直下のエピ膜内部に存在する、転位や積層欠陥を透過電子顕微鏡(TEM)により観察し、その起源について解明すること、および、防止策を開発することを目的とした。 プラズマエッチングによりエピ膜を0.1μm程度残して除去した後、基板側から薄片化してTEM観察用の薄膜試料を作製することにより、表面欠陥の起源を直接観察することができた。観察した20個の表面欠陥のうち19個の起源は、ジルコニア(ZrO_2)の微粒子であった。これらの微粒子は、エピ膜成長炉の断熱材にごく微量含まれており、エピ膜成長前のガス導入の際に、SiC単結晶基板上に落下して取り込まれたものと考えられる。SiCデバイスの実用化には、地道な工程管理も重要であることが分かった。 表面欠陥に伴う結晶欠陥は、フェムト秒(fs)レーザ照射によるアモルファス化と、その後のナノ秒(ns)レーザ照射による再結晶化を用いて除去できる可能性がある。本研究では、SiC単結晶に対するfsレーザ照射の効果を解明するために、様々な照射条件でのレーザ照射を試み、表面および結晶内部の相変化について、TEMによる観察を進めた。表面にリップルと呼ばれる微細周期構造が自発的に形成することがあり、断面TEM観察によりリップル最表面におけるアモルファス形成を確認した。
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