研究課題/領域番号 |
16560025
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
石川 晃 日本大学, 文理学部, 教授 (90023241)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 電子顕微鏡 / ガス雰囲気試料室 / 含水試料 / その場観察 / 隔膜 / 電子線透過率 / イオン捕集 / 試料損傷 / 含水試料観察 / 高耐圧隔膜 |
研究概要 |
密閉型ガス雰囲気試料室の実用化を図り、この技術を応用した隔膜型の多用途ガス雰囲気試料室を開発した。 (1)密閉型ガス雰囲気試料室の改良と試料室の圧力測定方法の確立 密閉型試料室の空気層厚さを0から0.2mm範囲で任意に設定可能とし、高解像度での観察を可能とした。試料室内のガス圧力の測定法として、(隔膜+ガス層+隔膜)構造の電子線透過率の測定値からガス圧力を推定する方法を実験的に検討した結果、圧力と透過率の関係式を導出により、圧力測定法を確立できた。試料室内に液層の設置も可能であるが、その厚さの推定も可能となった。また、密閉する前に任意の圧力に調整した上で密閉できる予備排気密閉装置の製作により、大気圧から低真空までの任意の圧力での含水試料観察が可能となった。また高耐圧性隔膜の作製法にも改良を加え、耐圧性能検査用装置を設計・製作して、隔膜作製効率の向上を実現した。 (2)隔膜型多用途ガス雰囲気試料室およびガス環境制御難の開発 密閉型のシールド方法を応用して構成要素を簡易化し、組み立ての容易なガス還流型のガス雰囲気試料室を開発した。試料室のシールド用に、これまでに開発した1.5気圧以上の高耐圧性隔膜を採用したため、試料室内部と電子顕微鏡の予備排気室を作動排気する必要がなくなったので、新たな制御装置を設計・製作し、試料室内の圧力制御の操作性を格段に向上させることができた。さらに試料室の多用途化を目指し、直径3mm高さ1mmの試料室内部に組み込める電極ユニットを設計・試作した。これによりEC内に電界を加えることが可能となり、イオン化ガス分子の捕集が可能である。またEC内にはガス雰囲気だけでなく液体のセットも可能で、水蒸気の供給と排気速度のバランスにより液層厚さの制御も可能であることを確認した。
|