研究課題/領域番号 |
16560040
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
日出 富士雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60292207)
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研究分担者 |
濱 広幸 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70198795)
河合 正之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60374899)
武藤 俊哉 東北大学, 大学院・理学研究科, 教育研究支援者 (10431496)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 電子シンクロトロン / 高調波加速空洞 / RF |
研究概要 |
本課題は,東北大学原子核理学研究施設にある1.2GeVストレッチャー・ブースターリング(STBリング)を用いて、電子シンクロトロンにおける高調波加速空洞の影響を研究したものである。高調波空洞として、高周波加速空洞の3倍の周波数を持った短セル空洞を用意した。 まずSTBリングにおけるビーム不安定性に関して、マシンスタディーを行い、周回周波数の24倍に当たる3.6GHz付近にビーム不安定性に起因する非常に強いシンクロトロン振動の信号を確認し、このビーム不安定性の原因となっているインピーダンス源について検討を進めた。 またSTBリングでの高調波空洞の影響について、モデル計算とトラッキングシミュレーションによる評価を行い、2台以上の空洞を用いることで、ビーム不安定性が抑制されうるとの結論を得た。そこで実際に、まず高調波空洞1台をインストールし、その影響を実験的に調査した。その結果、高調波空洞のチューニング角を調整することにより、1.2GeVへの加速後のゼームについて、10mA程度の周回電流に閾値が見られていたビーム不安定性を抑制することに成功した。しかしランダウダンピングを生じるに十分な電圧が誘起されてはいないと考えられるので、このビームの振る舞いを理解するために、rigid-bunch modelを用いたシミュレーションにより考察を行った。この結果、高調波空洞の高次モードを考えることで、ビーム不安定性が抑制され得ることが分かった。現在、macro-particle modelを用いたより精密なシミュレーションの準備を進めている。 また今後の展開として、これらの結果を踏まえて、ビーム加速のプロセスにおいての高調波加速空洞の影響を研究する予定である。さらに、この高調波空洞に外部から電力を供給してバンチ長の制御を行うことも検討している。
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