研究概要 |
境界型メッシュレス解法は,非均質材料や非線形材料にも適用できる新しい解析技術である.等方性材料では境界に節点を配置するだけで処理できるが,非均質材料や非線形材料では領域積分が必然的に現れる.本研究では,この領域積分を境界積分に変換するのに,二重相反法(DRM)を用いてメッシュレス評価をした. 初年度は,DRMを用いる境界要素法(BEM)の領域積分のメッシュレス評価と,線形問題に対する境界型メッシュレス解法の開発を中心に研究した.また平成17年度は,非均質及び非線形材料のポテンシャル問題を,海外共同研究者であるV.Sladek氏及びK.M.Singh氏を短期間日本に招待して共同研究した.まず,先行する研究で開発した,等方性で線形な材料のポテンシャル問題の解析手法をグレードアップして,ナノ複合材料のシミュレーションにも応用できるように解析手法を改善した.研究成果の一部は学術誌に日本語または英文で発表した.また,DRMを用いる境界要素解法の領域積分のメッシュレス評価については,熱伝導問題及び熱弾性問題対する解法を完成し,並列化等の技術を取り入れて解析手法のさらなる汎用化を図り,得られた研究成果の一部は国際会議及び対応する国際学術誌に英文で発表する予定である.
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