研究課題/領域番号 |
16560094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生産工学・加工学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
稲村 豊四郎 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60107539)
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研究分担者 |
武澤 伸浩 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50236452)
島田 尚一 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20029317)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 分子動力学 / インプリント加工 / ナノテクノロジー / 離型性 / 転写性 / シミュレーション / 凝集エネルギー / アスペクト比 / ナノリソグラフィー / 濡れ性 / 粘性 / 繰り込み |
研究概要 |
与えられた材料に対して既存の加工手段による制約とは独立な、より基本的な加工(可能)性の概念が考えられ、我々はこれを「可加工性」と呼ぶ。これは製品を作り出すために要求される加工技術の開発に対して、いわばその努力がどの程度の実現可能性を持つか、を予め予測する概念といってよい。本研究では、ナノ・マイクロ加工において「可加工性」を評価するための手法を開発し、これを次世代の加工法の1つとして期待されているインプリント法に適用して、この加工法の理論的な可能性と限界を明らかにした。得られた成果は以下のとおりである。 (1)インプリント法における「可加工性」は、「離型性」と「転写性」に要素分解できる。「離型性」は、モールド・樹脂・基板それぞれの界面の何処から分離していくかによって、半定量的に3段階に類別できる。また「離型性」を支配する要因は、基板・樹脂間の凝集エネルギーに対する樹脂・モールド間の凝集エネルギーの比、および成型しようとする形状のアスペクト比によってほぼ決定される。具体的には、基板・樹脂間の凝集エネルギーに対する樹脂・モールド間の凝集エネルギーの比に関しては、値が1以下であれば離型は可能である。ただし良好な離型性を得るための凝集エネルギーの比とアスペクト比との間には逆の関係があり、アスペクト比が大きい場合は凝集エネルギーの比を小さくしなければならない。 (2)「転写性」も、離型後の樹脂の変形状態によって半定量的に3段階に類別できる。また「転写性」を支配する要因は、樹脂自身の凝集エネルギー(A)に対する樹脂・モールド間の凝集エネルギー(B)の比(B/A)、および成型しようとする形状のアスペクト比(E/D)によってほぼ決定される。具体的には (E/D)【less than or equal】-4×(B/A)+3 であれば良好な転写性が得られ、 (E/D)【greater than or equal】-4×(B/A)+4 になると転写は不可能になる。
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