研究概要 |
1.情報通信システムはVLSI,ULSIで構成され,これらが負荷となる。この負荷の変化のスルーレートは数十A/μs〜数百A/μsと非常に大きく,これに電力を供給するスイッチング電源をPRC方式(オン時間固定の周波数制御方式)とPWM方式のDC-DCコンバータで構成した場合について,比較,検討し,PRC方式が優れていることを明らかにした。 2.1.に示すような情報通信システムにおいては,高速な応答とともに,さらなる高精度な動作電圧の安定な供給が求められる。このひとつの解決方法として,高速な応答と高精度な制御が可能なディジタル制御方式のスイッチング電源を提案し,既存のディジタル制御方式と比較して,遅れ時間の大幅な低減を解像度の低下させることなく実現可能であることを実験とシミュレーションにより示し,良好な結果と今後の応用展開の可能性についても示した。3.で示すディジタル信号との融和性についても今後検討し,情報通信システムの安全監視への有効性を示していく予定である。 3.カメラの画像信号に音の情報を重ねて伝送する新しいシステムについて検討し,良好な結果が得られた。ディーゼル発電機の音と画像の両方を同時に送る場合の有効性について検討していく予定である。 4.燃料電池とリチウムイオン電池を用いたハイブリッド方式マイクロフューエルセルについて研究し,フュエールセルの最適動作点追尾,リチウムイオン電池の過充電,過放電を防ぐシステムの構築に成功した。また,電力変換器の電力効率は,90%という良好な結果が得られた。
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