研究課題/領域番号 |
16560275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
浅田 裕法 山口大学, 工学部, 助教授 (70201887)
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研究分担者 |
小柳 剛 山口大学, 工学部, 教授 (90178385)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 希薄磁性半導体 / キャリア誘起強磁性 / IV-VI族半導体 / GeTe / 強磁性半導体 / 磁化反転 / 細線 |
研究概要 |
キャリア誘起強磁性半導体Ge_<1-x>Mn_xTeにおいて、磁化反転機構や磁気特性制御について研究を行い、以下の成果を得た。 1.磁気抵抗効果の希薄磁性半導体物性パラメータ依存性の検討 様々なキャリア濃度やMn組成をもつGe_<1-x>Mn_xTeの磁気抵抗を測定したところ回転磁界による測定結果に非対称性がみられた。そこでピンニング磁界の分散を想定したシミュレーションによるフィッテングを行った結果、高磁界における負の磁気抵抗効果が大きい試料ほど、ピンニング磁界が大きいことがわかった。このことから非対称性は磁気ポーラロンの介在によるものと考えられる。 2.希薄磁性半導体細線の作製と磁気輸送特性の検討 電子ビーム描画装置を用いた細線の作製を行い、0.8μm幅までのGe_<1-x>Mn_xTe単層細線において磁気輸送特性の測定を行った。膜厚400nm、Mn組成x=0.25の試料において、細線幅が減少するにつれ、零磁場における磁化の傾きが抑制されるとともに磁化反転磁界が大きくなった。しかしながら、磁界を細線の長手方向と短手方向に印加した場合の抵抗曲線に顕著な差はみられなかった。1および3の結果とあわせ、今回の試料においては、局所的な磁化反転が支配的であるといえる。 3.マイクロマグネティックシミュレーションによる磁化反転特性の検討 実験結果から材料定数を算出し、磁化反転シミュレーションを行った結果、膜厚100nmの場合、幅0.8μm以下の細線においてπ磁壁の発生による磁化反転がみられた。また、幅0.6μmの場合、膜厚が200nmを越すと磁壁の生成により反転磁界はむしろ低下することがわかった。 4.反強磁性結合膜による磁気特性制御 反強磁性MnTeと強磁性Ge_<1-x>Mn_xTeの積層膜を超高真空蒸着法によりSrF_2基板上へ作製した結果、5Kにおけるヒステリシス曲線において50Oeのループシフトを観察した。
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