研究課題/領域番号 |
16560293
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
上 芳夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90017434)
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研究分担者 |
肖 鳳超 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (60313409)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 回路基板 / クロストーク / シグナルインテグリティ / 多導体線路 / 曲がり線路 / 電源グラウンド層共振 / 非平行線路 / ポインティングベクトル / 電信方程式 / 多線条線路 / モード分解法 / 電磁界結合 / 差動モード / 同相モード / 環境電磁工学 / 電磁妨害 / 伝送線路 / スロット線路 |
研究概要 |
高速・高周波化の傾向にある電子機器に使用される回路基板における電磁的整合性(EMC)の問題を取上げ、研究を実施した.特にこの研究で取上げた課題は、(1)電源/グラウンド層に発生する共振現象を評価するために回路論的アプローチとして、平面回路として表現されている解を連分数展開することによって等価回路表示を提案した。(2)グラウンド面を分割するスリットを2本のパターン線路が十分離れた距離を保って、平行な状況で跨ぐとき、このパターン線路間には大きなクロストークが発生する。パターン線路とスリットによるスロット線路間の結合メカニズムが磁界であることを実験と伝送線路論から明らかにし、この結果を用いて系全体を伝送線路でモデル化した。このモデルによる計算結果は実験と良く一致し、この種の回路基板での伝送特性を評価するときの設計法に活用できるものである(論文投稿中)。(3)回路基板におけるトレース線路はいつも平行とは限らない。非平行であったり、曲がったりした線路系が多く存在する。このような場合のクロストーク問題を取扱うための手法を確立するために、誘電体が空気の状態でのモデルで回路論と電磁波論とを融合する問題として解析し、実験や電磁界シミュレータの結果と良い一致が得られた。この手法を回路基板に適用することが次の課題である。これと並行して回路基板のように誘電媒質が複合する伝送線路系での電信方程式を解法する手法について検討し,従来の考え方や取扱法に注意が必要であることを示した(論文投稿中)。(4)回路パターン線路における電磁界との結合問題(イミュニティ/感受性)は、30年程前から研究がなされてきた伝送線路と電磁波との結合問題の逆問題、即ち回路論的には相反定理を適用すると簡単に解析することができる。複雑な回路であっても結合問題での回路網関数を評価することで行える。これらの結果は遠方領域でのことであり、この研究では近傍における電磁界の振舞いを検討した。そのために電力のながれであるポインティングベクトルを評価する手法を提案し、この手法を用いて回路パターン線路での電力流を測定し,それをアニメーションすることで視覚的に漏洩していく電磁波の挙動を調べた.
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