研究課題/領域番号 |
16560330
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
通信・ネットワーク工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山里 敬也 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 助教授 (20252265)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | シーケンシ / 可視光通信 / ウェーブレット変換 / 階層的符号化 / 並列光空間通信 / ウェルシュアダマール変換 |
研究概要 |
本研究では、可視光通信をシーケンシに基づく通信方式とみなし、その基礎的検討を行なうことで、可視光通信の基盤技術の確立を図ることを目的にしている。可視光通信とは、天井や壁に設置された照明を利用した通信である。ここで、照明にはLEDを用い、LEDを高速に点滅(光強度変調)することで情報伝送を行なう。 平成16年度は、シーケンシの可視光通信への応用の観点から基礎的検討を行った。ここで得られた成果としては、受信機にフォトダイオードを想定した場合、マルチパスの影響が大きいこと、しかし、シーケンシを利用することでマルチパスの影響を軽減できること、である。特に、シーケンシによる信号分離(シーケンシフィルタ)が有効である。これはスペクトル拡散技術を用いていることとも等価であり、よって、可視光通信とスペクトル拡散技術の親和性が高いことが分かった。 平成17年度は、具体的な応用例として、高度交通システム(ITS)を考えて検討した。これは、現在、普及しつつあるLED信号機に着目し、そのLEDを用いて情報伝送を行なう方式である。当初想定していた室内での可視光通信と異なり、移動する車輌で信号受信を行なわなければならない。また、LED信号機を遠距離(100m)でも認識する必要がある。以上の観点から、受信機としてフォトダイオードで無く、カメラを用いることを考え、検討を進めた。結果として、通信距離に応じて、通信路が画像の空間周波数のカットオフが変化するLPFとしてモデル化できることが分かった。また、この通信路特徴を活かしたウェーブレット変換に基づく新しい階層的符号化方式を提案した。本提案方式の有効性は、シミュレーションのみで無く、簡単な試作器を制作し、その有効性を確認しており、既に発表済みであり、独創的はユニークな研究として高い評価を受けた。また、その結果は、論文として投稿し、現在査読中である。
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