研究課題
基盤研究(C)
本研究では、大規模・複雑でありネットワーク化されたシステムを制御対象として制御系設計手法の確立を目標とした。制御系設計の拘束条件としてサブシステム間のチャンネルにはむだ時間が存在し、しかも制御対象のモデルとしては不十分な局所的なものであることを想定した。このようなに拘束に対処する制御方式として、制御系設計のオンラインで得られる観測データに基づいて局所モデルの更新/構築を伴う方式を提案し、シミュレーションおよび実機実験により優れた方式であることを実証した。モデルの空間的な局所性あるいは非線形性にたいしては、LPVシステムの解析・設計法の適用・一般化を行ったモデルの時間的な局所性に対してはモデル予測制御の概念の応用・一般化を行った。モデルが空間的にも時間的にも局所的である場合には、Just-In-Timeモデリングに基づくオンラインモデリング手法とモデル予測制御手法を組み合わせた新たな方法を提案した。これらの手法は、次の二つの具体的な制御問題を解決する中で開発され、実機実験により有効性が実証された。一つ目の問題は、電気油圧サーボ系の制御問題である。この対象は複雑な非線形でモジュール間にむだ時間が存在する不確かなモデルしか得られないシステムであるため、LPVシステムに対する設計法を一般化してむだ時間を考慮したゲインスケジューリング型のH無限大制御を検討した。二つ目の問題は複雑な非線形現象が現れる高炉の制御問題である。高炉の大規模なプロセスデータから構築されるデータベースモデリングとそれに基づく予測制御を検討した。ネットワーク統合に伴う情報の遅れが制御性能にもたらす問題の解決と評価に関しては、遅れをスケジューリングパラメータとして扱う予測制御手法を提案した。さらに大規模なネットワークによる遅れを解決するために輻輳制御の問題も検討し、新しい輻輳制御手法の提案をおこない、シミュレーションによる評価とともに仮想的な模擬実験ネットワークを作成し実験による確認をおこなった。
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