配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
良質な天然骨材の枯渇問題の解決を図り,材料および資源の循環活用を目指す上で,解体されたコンクリート構造物より発生するコンクリートがらを骨材として再生し,コンクリート用材料として用いる検討が必要である。土木学会コンクリート標準示方書に代表されるように,コンクリートの製造は,仕様規定型から性能照査型設計法へ移行し,低品位な材料によってコンクリートを製造できる環境は整いつつある。しかし,品質のばらつきの大きな再生骨材が,レディーミクストコンクリート工場で使用されるまでには,その特性を把握するための資料の蓄積が必要である。再生骨材を用いたコンクリートは,既にJIS化が行われ,再生骨材を用いたコンクリートの製造に関する社会的な条件は整いつつある。再生骨材の実用化の検討は,高品質再生骨材の製造とダウンサイクリングによる経済的な再生骨材利用との両方向で行われている。いずれの場合においても問題となるのが,再生骨材の品質が低いこと,品質のばらつきが大きいこと,再生骨材の原料となったコンクリートがらに対する正確な情報が少ないこと,多種類のコンクリートがらが混在すること,有害成分が混入されている可能性のあることおよび安定した供給量に対する不安等である。再生骨材が実際に有効利用されるためには,コンクリート構造物の劣化要因の地域特性を配慮し,安全で信頼性の高い品質管理が行われる必要がある。岡山を含む瀬戸内海地区において,再生骨材を用いる上で問題になると予想されるのが有害成分の混入,とりわけ,塩分とアルカリ骨材反応を生じる骨材である。コンクリート劣化の要因は,地域特性やその構造物の建設された時代背景によって異なる。従って,本研究では,塩害およびアルカリ骨材反応を生じた解体コンクリートより製造された再生骨材を用いたコンクリートの耐久性を明らかとし,有害成分を含む再生骨材の検査方法について検討を行った。
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