研究課題/領域番号 |
16560495
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田村 修次 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40313837)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 杭基礎 / 基礎根入れ部 / 地震時土圧 / 摩擦 / 動的相互作用 / 液状化 / 遠心載荷実験 / 耐震補強 / 摩擦力 / 杭頭せん断力 / 側面摩擦 / 固有周期 / 慣性力 / 位相 |
研究概要 |
既存杭基礎を耐震補強することは、施工困難でありコストもかかる。本研究は、基礎部に加わる土圧を制御し、杭頭せん断力を軽減して、総合的に既存杭基礎の耐震補強を行う手法を開発することを目的としている。異なる相対密度の乾燥砂および飽和砂で、杭-基礎部-上部構造物系の動的遠心載荷実験を行い、基礎根入れ部に加わる土圧、側面摩擦力を評価し、土圧および側面摩擦力が杭応力に及ぼす影響を検討した。得られた知見を以下に示す。 1.構造物慣性力と土圧合力が逆位相になると、杭応力が減少することが分った。また、構造物固有周期および地盤卓越周期、地盤変位および基礎部変位を考慮することで、提案手法で上部構造物慣性力と土圧合力の位相を概ね推定できることを示した。 2.乾燥砂地盤で、相対密度が土圧合力および側面摩擦力に及ぼす影響を検討した。その結果、相対密度95%における土圧合力は、相対密度45%におけるそれの1.5倍程度大きいのに対し、相対密度95%における側面摩擦は、相対密度45%におけるそれの1.2倍程度大きいことが分った。 3.相対密度95%における土圧合力および側面摩擦力の減衰は、相対密度45%におけるそれより小さいことが分った。 4.飽和砂の場合、液状化前では、土圧合力と側面摩擦力が構造物慣性力の反力として働き、杭頭せん断力を下げていた。一方、液状化進行過程では、上部構造物と基礎部に大きな慣性力が作用している時、土圧合力と側面摩擦力は反力として作用していたがその振幅は小さく、杭頭に大きなせん断力が発生していた。また、液状化後では、構造物慣性力は小さく、土圧合力と側面摩擦力が主体となって、杭頭に大きなせん断力を生じさせていた。 5.液状化地盤の上に存在する乾燥砂表層の土圧合力は、液状化層のサイクリックモビリティに依存する可能性のあることが分った。
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