研究課題/領域番号 |
16560521
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 独立行政法人建築研究所 (2005-2006) 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所 (2004) |
研究代表者 |
河合 直人 (2005-2006) 独立行政法人建築研究所, 構造研究グループ, 上席研究員 (70186047)
内田 昭人 (2004) 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 修復技術部・応用技術研究室, 室長 (90142017)
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研究分担者 |
箕輪 親宏 独立行政法人防災科学技術研究所, 総括主任研究員 (90425512)
花里 利一 三重大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60134285)
河合 直人 独立行政法人建築研究所, 構造研究グループ, 上席研究員 (70186047)
前川 秀幸 職業能力開発総合大学校, 建築工学科, 講師
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 五重塔 / 固有周期 / 振動モード / 減衰常数 / 減衰定数 / 固有振動数 / 常時微動測定 / 振動解析モデル |
研究概要 |
五重塔の振動特性に関する基礎資料として、中、近世の五重塔3基について常時微動測定および人力加振実験を実施した。その結果、常時微動測定による固有周期は、中山法華経寺五重塔の塔身が1次1.20秒、2次0.41秒、3次0.23秒、心柱が0.19秒、厳島神社五重塔の塔身が1次1.15秒、2次0.41秒、3次0.23秒で、心柱が1次0.73秒、2次0.38秒、妙成寺五重塔の塔身が、1次1.32秒、2次0.50秒、3次0.25秒で、心柱が1次0.85秒、2次0.38秒、であった。また、人力加振試験後の自由振動から求めた塔身1次の減衰定数は、中山法華経寺五重塔の南北方向で1.56%、東西方向で2.10%、厳島神社五重塔の南北方向2.76%、東西方向3.97%、妙成寺五重塔の南北方向2.15%、東西方向1.40%であった。 また、今回測定した3基の五重塔と既往の研究から、五重塔21基について高さ(m)と固有周期y(秒)の関係を最小二乗法により求めたところ、対象とした五重塔全体で、総高に対してはy=0.0391x、塔身高さに対しては、y=0.0528xとなった。また、これらの五重塔の減衰定数は1.4%から5.3%の範囲にあった。 さらに五重塔の振動モデルとして、せん断変形と曲げ変形を考慮したモデルを提案し、妙成寺五重塔の常時微動測定結果による1次から3次までの固有振動数および振動モードをターゲットとするシステム同定を行った。その結果、本モデルによりかなりよく固有振動数と振動モードを再現することが可能であった。併せて、せん断ばねをバイリニアとスリップからなる履歴モデルとして、弾塑性応答の試計算を行ったところ、兵庫県南部地震での記録波JMA神戸-NSに対して倒壊に至らないという結果が得られた。
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