研究課題/領域番号 |
16560552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 文化女子大学 |
研究代表者 |
浅沼 由紀 文化女子大学, 造形学部, 助教授 (50350202)
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研究分担者 |
沢田 知子 文化女子大学, 造形学部, 教授 (40060818)
宮宇地 一彦 文化女子大学, 造形学部, 教授 (30350200)
丸茂 みゆき 文化女子大学, 造形学部, 助教授 (50257086)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 高齢期 / 熟年期 / 人的交流 / 地域生活 / 生活支援 / 都市居住 / 生活行動 |
研究概要 |
本研究は、都市で熟年・高齢期を迎えた生活者が現在構築している人的環境とその交流空間の実態について、住空間から近隣地域空間までの連続する日常生活空間を中心に解明することにより、住居・住宅地計画及び近隣地域計画の視点から、人的交流を通じて生活を支援する機能・役割を果たす空間、すなわち人的支援を醸成する「場」の計画条件の解明を目的としている。その研究の成果は以下に示す通りである。 (1)東京都区内2地区の戸建住宅に住む50歳以上への訪問ヒアリング調査結果に基づき、日常の生活行動・人的交流について、(1)交流相手を「血縁」「地縁」「個人縁(趣味などを通じて築かれた関係)」に分類し、血縁では居住距離により交流内容が異なること、地縁や個人縁では昔から継続する縁と退職後形成した新たな縁があること、等を明らかにし、(2)地縁からみた人的交流と居住歴の関係を明らかにした。(3)人的交流の行動圏を「住宅内」「徒歩圏内」「都市圏内」「都市圏外」に分類し、住宅内や徒歩圏内を中心に行動するタイプや徒歩圏内活動はなく都市圏レベルで行動するタイプ等の特徴的事例を取り上げ、その居住歴や生活スタイルとの関係、等を明らかにした。 (2)翌年の追調査では、徒歩圏内行動に注目し、日常の徒歩による外出行動を地図上に布置し、商店街、公園、地区センター、神社、図書館では複数人による外出先の重なりがあり、中でも商店街での買物や公園での散歩等をきっかけとした地域内の個人縁が、後に扶助的関係へ変化する現象等も把握した。 (3)都市的利便性をもち商店街に接する東京都区内のN地区の45歳以上へのアンケート調査結果に基づき、居住地域での屋外生活行動について、(1)昼間の在宅状況により生活タイプを分類し、在宅行動の多いタイプでは外出行動範囲も徒歩圏内が多いことを明らかにした。(2)また世代との関係では、年齢が高くなるほど在宅行動が多く、徒歩圏内での行動が多くなることがわかった。(3)日常生活における地域内での交流実態では、壮年期には地域外行動が多いため地域内交流は比較的少ないが、熟年・高齢期では地域内での日常行動が多くそれに伴う交流もみられること、より高齢になると地域内行動も低下し交流機会の減少がみられること、等を明らかにした。
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