研究課題/領域番号 |
16560555
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
門内 輝行 京都大学, 工学研究科, 教授 (90114686)
|
研究分担者 |
村山 武彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00212259)
木村 忠正 東京大学, 総合文化研究科, 助教授 (00278045)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | 人間-環境系 / デザイン / 創発 / 記号過程 / メタファー / アブダクション / シンセシス / 設計実験 / デザインプロセス / 記号論 / アナロジー |
研究概要 |
本研究では、人間-環境系のデザインプロセスを記号論の視点から分析し、創発的なデザインが生成される仕組みを探求した。主な研究成果は次の通りである。 1.与条件を問い直すところから始めて、つくられたものが使用され、その結果がフィードバックされていくマクロなプロセスを「人間-環境系のデザイン」と呼び、その基本原理を明らかにした。 2.メタファー(隠喩)とは「ある事柄(未知)を別の事柄(既知)で理解する」ことであるから、未知のものを創造する設計プロセスにはメタファーが深く関与する。そこで、建築雑誌に掲載された作品に現れるメタファーのデータベースを構築し、メタファーの類型化、及び構造分析を展開し、創発的プロセスとしてのメタファーのモデル化を行った。 3.建築系の学生を被験者としてメタファーを生成する設計実験を行い、そのデザインプロセスを記号過程として記述することにより、既知のものから未知のものを発見する創発的プロセスにおいて、メタファーがいかなる役割を果たし、どのように生成されたかを解明した。 4.アブダクション(仮説推論)とは、「驚くべき事実Cが観察される(C)。しかしもしAが真であれば、Cは当然の事柄である(A→C)。よってAが真であると考えるべき理由がある(A)」という推論である。本研究では、創発的プロセスがアブダクションの構造を有していることを指摘した。 5.デザイン対象の認識に始まって、デザインプロセスの展開、デザインの評価に至る人間-環境系のデザインに関わるすべてのプロセスを記号過程として把握するにより、シンセシスの科学としての人間-環境系のデザイン方法論を構築する可能性を示した。
|