研究課題
基盤研究(C)
今まで別々に利用されていた太陽の光と熱エネルギーの二つを同時に利用することにより、太陽エネルギーの電力変換効率を飛躍的に向上させる小型・省スペースの発電システムを開発することを目的とした。具体的には、太陽電池薄膜と熱電変換素子薄膜を積層化することにより、(1)太陽の光エネルギーと太陽電池薄膜を利用して電力を得る、(2)太陽の熱エネルギーと積層化した熱電変換素子薄膜を利用して電力を得ることにより、太陽エネルギーを優子に利用するハイブリッド発電システムを考案し、作製と評価を行った。(1)太陽電池薄膜には、可視光での発電効率が高いCdS/CdTe化合物半導体をMBEにより作製し、(2)熱電変換素子薄膜には室温付近での変換効率が高いBiTe系熱電変換素子薄膜をPLDにより作製した。それらを分離する(3)絶縁薄膜にはSiO_2をRFスパッタにより作製し、(4)電極薄膜はAl系薄膜をPLDにより作製した。全ての膜質はSEMとXRDにより評価し、積層化が出来る膜の平坦性を確保し、それぞれの薄膜の物性値が高い結晶性を有する状態で積層化することが出来た。それぞれの薄膜の物性評価を行ったところ、次の値を得ることが出来た。これらは全て1ユニットセルでの値である。1.太陽電池:(1)光起電力は0.15V、(2)波長依存性は可視光で最大効率、2.熱電変換材料薄膜:(1)ゼーベック係数は250μV・K^<-1>、(2)無次元性能指数は333Kで約1.2、(3)熱伝導率は333Kで約1.OW・m^<-1>・K^<-1>、3.絶縁膜:抵抗率は10^7Ω・m、を得た。太陽電池、熱電変換素子、絶縁膜、導電膜等を積層化したテストピースを作製し、光起電力と熱起電力を測定した。光照射、温度勾配を与えることにより、光と熱での同時発電に成功したが、積層化により太陽電池の起電力は4.O mV、熱電変換素子のゼーベック係数も1.0〜13μV・K^<-1>と減少しており、微少電流リークの改善、絶縁性・密着性の向上などが課題としてあげられる。
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