研究課題/領域番号 |
16570085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
河野 晴一 東邦大学, 理学部, 教授 (70057644)
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研究分担者 |
久保田 宗一郎 東邦大学, 理学部, 助教授 (30277347)
太田 英利 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (10201972)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | ミナミヤモリ / 種群 / 性染色体 / 核型変異 / 染色体多型 / rDNA / ZW型 / ヤクヤモリ |
研究概要 |
本研究は、九州の南端から琉球列島、台湾に産するミナミヤモリ種群と、大陸中国南東部に産するGekko hokouensisおよび本邦に産するGekko属をGバンド法を主とした染色体分染法を用いて比較解析したものである。 本研究で分析された核型の染色体数はすべて2n=38であり、大別して6種類に分類され、うち2つの核型に性染色体(ZZ/ZW 型)が分化していることが判明した。核型Aは大陸中国産の核型であり、大型中部動原体型染色体が2対(1-2番)、大型から小型端部動原体型染色体が10対(3-12番)、大型から中型の次端部動原体型染色体3対(13-15番)、小型両腕染色体4対(16-19番)により構成されていた。それぞれの染色体対はG-バンド法で識別可能であった。核型Bは台湾産2種の核型で、核型Aの6番染色体が腕間逆位を起こして次端部動原体型染色体になったもの、核型C1は、先島諸島産の核型で、核型Bの4番染色体に雌特異的な腕内逆位が生じ、G-バンド法でのみ認識可能な異形対となっているもの、核型C2は、北琉球諸島と沖縄島産の核型で、核型Bの4番染色体に雌特異的な腕間逆位を生じ、次端部動原体型染色体となって異形対となったものである。核型Dは、オキナワヤモリの核型で、核型Bに5番染色体の短腕獲得、16番染色体の長腕伸張他を伴ったものであり、核型Eは、ニホンヤモリの核型で、核型Aの11番染色体が短腕を得たものである。その他の種では、ニシヤモリは核型A、タワヤモリ、ヤクヤモリ、タカラヤモリは核型B、アマミヤモリは核型Dであることが判明した。 核型C1、C2ではZW型の性染色体が分化していた。一方、本研究で核型Eとしたニホンヤモリの核型については、先行研究によりXY型性染色体の存在が報告されていた。しかし少なくとも今回調べた5地点のサンプルにおいては、性染色体は分化していなかった。
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