研究課題/領域番号 |
16570124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
渡辺 直子 東邦大学, 理学部, 助教授 (80230978)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 遅延型過敏症反応 / TrpRS / モルモット / アポトーシス / ジーンガン / IFN-γ / RNAi / トリプトファニル-tRNA合成酵素 |
研究概要 |
トリプトファニル-tRNA合成酵素(TrpRS)は、モルモットに遅延型過敏症(DTH)反応を惹起した皮膚で発現が上昇する遺伝子として単離された。TrpRSタンパク質は、惹起に伴って発現が上昇するが、反応のピークを過ぎても発現が維持されていた。また、in vitroでエラスターゼによって生じるT1、T2-TrpRSに相当するバンドも検出された。TrpRSはアポトーシスに伴って細胞外に放出され、DTH反応局所でアポトーシスが起こっていることから、産生されたTrpRSがアポトーシスにより細胞外に放出され、浸潤してきた好中球のエラスターゼによってT1、T2-TrpRSを生じると考えられた。さらに、T1、T2-TrpRSはin vitroにおいて血管新生抑制作用を有し、組換えT2-TrpRSをモルモットの皮下に投与すると、DTH反応惹起に伴う発赤の程度が低下する傾向が認められたことから、血管新生抑制作用を介してDTH反応の終息に関わっている可能性が示唆された。 IFN-γは皮膚に存在するCD4^+T細胞から発現し、TrpRS発現を誘導するため、IFN-γの遺伝子発現制御がDTH反応およびTrpRS発現に影響を及ぼすと考えた。DTH反応が皮膚反応であるため、ジーンガンによる外来遺伝子導入を試み、green fluorescent protein(GFP)融合IFN-γ発現ベクター(IFN-γ/GFP)をモルモットの皮膚に導入し、その際DTH反応を惹起した。その結果、DTH反応に伴うIFN-γ発現に加えてIFN-γ/GFP由来の発現が見られ、発赤、組織の肥厚および浸潤細胞数において、IFN-γの発現量を反映した増加が認められた。また、GFPに特異的なショートヘアピンRNA発現ベクターによりIFN-γ/GFPの発現を抑制した結果、IFN-γ/GFP導入に伴って見られたDTH反応における皮膚変化が抑制された。
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