研究課題/領域番号 |
16580020
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸学・造園学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
北島 宣 京都大学, 農学研究科, 助教授 (70135549)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | カンキツ / 無核性 / ブンタン / ‘無核紀州' / 雌性不稔性 / 形態形成 / 染色体 / 植物生長調節物質 / 無核性発現 / ジベレリン / 温度 / 胚発育 |
研究概要 |
‘平紀州'、‘無核紀州'、‘谷川文旦'、‘サザンイエロー'およびブンタンBu1-7と‘サザンイエロー'との交雑実生BSY系統の種子形成や染色体構成を調査し、以下のことを明らかにした。 1.無核品種・系統の無核性発現は、胚のう異常などによる不受精には起因していなかった。 2.無核品種・系統に共通して、種皮が未発達で膨らみのある微小な種子(仮称Aタイプ種子)が特異的に認められ、無核性発現はAタイプ種子形成に起因していた。 3. Aタイプ種子はほとんどが接合子や前胚で発育が停止していたが、胚乳組織は退化していなかった。Aタイプ種子の胚は年次によりハート型、子葉型胚へと発達するものも認められ、胚の発育停止は胚の遺伝子型に起因していない可能性が示唆された。 4.無核品種‘サザンイエロー'では、高温条件で胚がハート型や子葉型まで発育し、有核の‘平紀州'ではジベレリン処理により一部の果実でAタイプ種子の形成がみられたことから、Aタイプ種子形成に関与する遺伝子発現には、植物生長調節物質や温度またはストレスが関与している可能性が示唆された。 5.無核性を優性に発現するFs遺伝子に連鎖するマーカーは、無核の‘無核紀州'、‘サザンイエロー'、BSY18および少核のBSY3、BSY15、BSY29で検出されたことから、BSY3、BSY15、BSY29はFsの発現を優性に抑制するIs遺伝子を持つことが示唆された。 6.PI(+)領域とGISHシグナルに基づく染色体構成から、Fs遺伝子は‘無核紀州'の緑色シグナルのD1(緑)型染色体か、E1とE5型を除く6本のE型染色体のいずれかに座乗する可能性が、Is遺伝子はBu1-7の2本のC1(赤・赤)型染色体あいずれか、4本のD1(赤)型染色体のいずれか、E1型を除く6本のE型染色体のいずれかに座乗する可能性が示唆された。
|