研究課題/領域番号 |
16580057
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 雅士 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (70242849)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 糸状菌 / 麹菌 / CCAAT / Hap / アセンブリ / 核移行 / ソーティング / NF-Y / タカアミラーゼA / 転写因子 |
研究概要 |
糸状菌の転写因子の一つ、CCAAT-box結合因子は真核生物に広く保存されており、3つのサブユニットHapB,C,Eからなる。本研究では以下のような成果が得られた。 1.CCAAT-box結合因子複合体サブユニットのアセンブリの順番を決定した。 2.GFPとそれぞれのHapサブユニットとの融含タンパク質(3種)を糸状菌Aspergillus nidulansのHapサブユニット欠損株(3種)内の全ての組み合わせ(合計9通り)で発現させ、融合タンパク質の局在性を調べた結果、HapCとHapEは3つのサブユニット全てが存在しないと核移行しないことが明かとなった。 3.HapB内に存在する核移行シグナルについての解析を行った結果、真核生物に高度に保存された中央領域とC末端側の非保存領域にそれぞれ少なくとも一つずつの核移行シグナルが存在し、両方の核移行シグナルが機能していることが明らかとなった。 4.HapEはそれ自身で不溶化しやすい性質があることが見出された。この不溶化がHapCを添加することにより顕著に抑えられること、翻訳後の添加では効果が見られないこと、両サブユニットはヒストンフォールドモチーフを介したヘテロ2量体を形成することから、HapCがHapEに対して特異的なシャペロン様の働きをし、HapEの不溶化を防いでいることが示唆された。 本研究では真核生物に普遍的に存在するCCAAT-box結合因子のアセンブリに依存した核移行のメカニズムを他の真核生物での研究に先駆けて明らかにすることができた。さらに、サブユニット数量の調節機構へと繋がるHapEサブユニットのHapCによる安定化の分子メカニズムを解明することができた。
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