研究課題/領域番号 |
16580058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
大城 隆 鳥取大学, 工学部, 講師 (00233106)
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研究分担者 |
和泉 好計 鳥取大学, 工学部, 教授 (40026555)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | Microbial desulfurization / Desulfinase / Flavin reductase / Indigo / Dibenzothiophene / Monooxygenase / dibenzothiophene / desulfinase / flavin reductase |
研究概要 |
常温性脱硫細菌であるRhodococcus erythropolis由来の脱硫酵素2'-ヒドロキシビフェニル2-スルフィン酸デスルフィナーゼ(DszB)の立体構造および、基質2-ヒドロキシビフェニル2-スルフィン酸(HBPSi)との酵素-基質複合体の立体構造を明らかにした。これはジベンゾチオフェン脱硫に関与する酵素としては、初めての高次構造を解析した成果である。本酵素は、基質であるHBPSiを取り込むことにより、構造が変化し、酵素タンパク質の表面に位置していたHis60が活性部位近傍へと移動し、Cys27、Arg70とともに活性中心を形成することが明らかになった。今回明らかにした立体構造を基に、変異酵素DszB(Q65H)をコードする遺伝子を構築し、その特性を検討したところ、至適反応温度および熱安定性が大幅に上昇していることが判明した。 Bacillus subtilis WU-S2Bは、50℃でも生育可能な好熱性脱硫細菌である。本菌株由来のジベンゾチオフェン(DBT)代謝に関与する酵素、BdsC、BdsA、BdsBをそれぞれ単一にまで精製し、大腸菌での高発現株を作成し、その酵素化学的諸性質を明らかにした。 精製したBdsCを用い、インドールあるいは他のヘテロ環芳香族化合物に対する活性を評価したところ、いくつかの化合物の変換活性を確認することができた。これらの結果は、BdsCがDBT骨格を有していない芳香族化合物への酸素添加反応を触媒できることを示しており、脱硫酵素の新規機能を見い出すことができたと考えている。 高温域での微生物脱硫の実施を目的として、好熱性のBacillus sp.DSM411からフラビンレダクターゼ(FR)の精製を行い、単一な標品を得て、酵素化学的性質を明らかにした。野生株における本酵素の発現量は非常に低かったが、酵素遺伝子のクローニングを実施して、大腸菌内での高発現化を行ったところ、野生株に比べて440倍高い生産性の向上を実現することができた。また、本酵素と脱硫酵素DszCのカップリング反応がスムースに進行することを酵素レベルで確認した。
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