研究課題/領域番号 |
16580075
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
福岡 伸一 青山学院大学, 理工学部, 教授 (20183923)
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研究分担者 |
柴田 克己 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (40131479)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 遺伝子 / 栄養学 / 神経科学 / 脳・神経 / 脳神経疾患 / トリプトファン / NAD / キノリン酸仮説 / 脳 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
ハンチントン病(HD)に代表される神経変性疾患では、トリプトファン(Trp)代謝経路の中間代謝物である、キノリン酸(QA)の脳内レベルが上昇している。本研究では、異常伸長CAGリピートを持つヒトhuntingtin遺伝子exon1が導入されたHDトランスジェニックマウス(以下、HDマウスと略す)を病態モデルとして、HDにおいてQAレベルを上昇させるメカニズムと、QAが神経脱落を誘引する作用機序を明らかにすることを目的とした。 HDマウスの肝臓では、QA生成に関わる3-HAOの活性が有意に上昇し、QA生成を抑制するACMSDの活性は有意に低下していた。一方、QAを消去するQPRTの活性は変動しなかった。HDマウスでは尿中QA濃度が有意に上昇していた。HDマウスの大脳皮質、小脳、線条体および海馬におけるTrp代謝関連酵素の遺伝子発現変化をリアルタイムPCR法により解析した。その結果、HDマウスのいずれの部位においてもQPRTおよびACMSDの発現量が正常マウスにおける発現量と同等あるいは低い値を示した。 次に、パッチクランプ法による電気生理学的解析を大脳皮質帯状回の神経細胞に対して行った。QAによる神経細胞の興奮は、QA濃度依存的に増加した。また、NMDARアンタゴニストのAP-5とNMDAR NR2Bサブタイプ特異的アンタゴニストのifenprodilによりQA由来の神経興奮が抑制された。 以上の結果から、HDマウス脳におけるQAレベルの上昇がQPRTおよびACMSDの発現低下により誘引される可能性を示した。これらのことから、HDにおけるTrp代謝異常がQAレベルの上昇を引き起こし、線条体に強く発現するNMDAR NR2Bサブタイプを標的分子として、QAが選択的な神経脱落を引き起こすというモデルを提示できる。
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