配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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研究概要 |
短日繁殖型で生殖腺発達の光周性が顕著なアユとサクラマス、ならびにゲノムDNAデータベースを利用可能な長日繁殖型のメダカを主な研究対象として、魚類の脳内光受容体を介した季節繁殖の制御機構を検討した. 1.脳内光受容体の光周性への関与の確認 アユから既知の光受容器官である眼球と松果体を外科的に摘出し,生殖腺の発達の光周性におよぼす影響を調べた結果,脳内光受容体が光周性発現に関与する光受容体であることが示唆された. 2.脳内光受容体cDNAのクローニングとその局在の同定 脳内光受容体のcDNAクローニングを行い,ロドプシンとVAオプシンを同定した.アユ脳内におけるロドプシン陽性反応はpreoptic areaに見られた. 3.光周時針を構成する時針遺伝子のcDNAクローニング 時計遺伝子のcDNAクローニングを行い、Period1,Dec1,Dec2などの塩基配列を決定した. 4.光周性に関与するDio2遺伝子のcDNAクローニング アユとメダカのDio2遺伝子のcDNAクローニングを行った. 5.魚類脳内におけるDio2潰伝子の発現部位の同定と光周期の影響 長日条件下と短日条件下で飼育したアユとサクラマスのDio2の発現量は生殖腺の発達する短日条件下の方が生殖腺発達の抑制される長日条件下よりも高かった. 6.メラトニンによる情報伝達系の解析 脊椎動物の光周情報伝達に関与するホルモンであるメラトニンとその受容体の制御機構について検討した. 7.光周性を制御する遺伝子の網羅的同定 cDNAサブトラクションならびにDNAマイクロアレイにより短日条件下と長日条件下で発現量が変化する遺伝子の網羅的同定を試み,いくつかの候補遺伝子を同定した.
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