研究課題/領域番号 |
16580151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
冲中 泰 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 助教授 (80363034)
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研究分担者 |
中井 敏博 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (60164117)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 魚類ノダウイルス / ウイルスレセプター / 外被タンパク質 / Yeast Two-Hybrid System / Yeast Two-Hybid System |
研究概要 |
本研究は、海産魚のウイルス性神経壊死症の原因である魚類ノダウイルスが宿主細胞への感染時に侵入門戸として利用するレセプターの同定・解析を目的とする。さらに、同定したレセプターを新規ウイルス防除法開発へ応用するものである。魚類細胞表面のレセプターと相互作用するのは魚類ノダウイルス粒子の最外層を構成する外被タンパク質(CP)と考えられることから、そのCPと相互作用を示す魚類培養細胞(E-11)タンパク質をYeast Two-Hybrid Systemを利用してスクリーニングした。その結果、3種のレセプター候補タンパク質(CPIP5,CPIP41およびCPIP320)が得られた。これらレセプター候補のホモログ検索を全てのGenBankデータを対象に行ったところ、3種全てが生体防御に関与するタンパク質であることが判明した。この結果からベータノダウイルスCPは、これらレセプター候補タンパク質と結合することでE-11細胞のウイルス感染防御機構を抑制することが予想され、既報のレセプターの特徴とは異なっていた。一方、Yeast Two-Hybrid Systemを用いた結合実験の結果、3種のタンパク質は全てのタイプの魚類ノダウイルスのCPと結合することが判明し、魚類ノダウイルスが共通して利用する重要因子であると示唆される。また、CPIP5の細胞内局在性を確認したところ、E-11細胞の核に存在することが判明した。CPも同様にE-11細胞の核に局在したことから、CPIP5およびCPは細胞の核内で相互作用し、その役割を果たすことが示唆される。これら結果から、3種のレセプター候補は魚類ノダウイルスの感染増殖に重要であることが示唆されたが、既知のウイルスレセプターとは異なる特徴を示すことから、今後ウイルスレセプターか否かのさらなる確認が必要である。
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