研究課題/領域番号 |
16580177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
波夛野 豪 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (30249370)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,210千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 堆肥技術 / 生ごみ堆肥 / 食品資源循環 / 適正技術 / 普及ネットワーク / 主体性回復 / 有機農業 / 地産地消 / 生ごみ処理 / 食品循環資源 / 民間技術 / 技術ネットワーク / 堆肥評価基準 / 地産地消運動 / 堆肥判定基準 / 技術の情報化 / 技術波及 / 廃棄物処理技術 / 有機農法 |
研究概要 |
循環型社会を多様なサブシステムによって構築するために必要なものは、高額な費用が必要となる大規模施設による生ごみ堆肥化のシステムではなく、小さな技術による分散的な取り組みであり、住民主体の地域内発的な取り組みの定着である。したがって、現段階において求められるものは、行政主導による拙速な生ごみリサイクル率の向上ではなく、各家庭における生ごみ堆肥化活動への参画の誘導と持続性の確保である。 三重県を中心に各地で取り組まれている生ごみ堆肥化活動は、住民による主体的な活動であり、小規模な取組が県内全域に広がっている。生ごみリサイクルにおいては、一般に、回収および再資源化プロセスにおける悪臭の発生と再資源化後の堆肥利用の停滞が問題となる。三重県のプラスティックケース利用方式は、排出元である各家庭において一次処理プロセスが担われることで、回収及び二次処理における悪臭の発生を抑制し堆肥の品質向上に寄与するものである。この排出主体自身による堆肥化プロセスへの参画が、生ごみリサイクル参加者の意欲を高め、その結果として活動を広げていること、また堆肥化プロセスを各家庭に分散させることで大規模施設を必要としない処理を実現していること、さらにその結果として低コストのシステムが構築されている。 本研究においては、以上の成果が確認されるとともに、そのシステム構築に堆肥技術の集積と普及が重要な要素となっていることが明らかとなった。 生ごみ堆肥化というシステムを循環型社会に円滑に組み込み、定着させるには堆肥技術の実践と普及が必要である。各地における生ごみ堆肥化の取り組みは、住民自身による生ごみの処理活動、地域資源循環活動、内発的地域活性化活動として評価されるだけでなく、今後の地域社会に求められるソーシャルガバナンスを展望できるものである。
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