研究課題/領域番号 |
16580200
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
肥山 浩樹 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (10208788)
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研究分担者 |
平 瑞樹 鹿児島大学, 農学部, 助手 (40284913)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | シラス / 不飽和土 / コラプス / 水浸 / サクション / 強度・変形特性 |
研究概要 |
研究に用いた試料は、鹿児島県霧島市で採取した1次シラスである。現地調査の上、試料を室内に持ち帰り、物理試験、pF試験および締固め試験を行い、試料の基本的な性質を明らかにした。締固めたシラスの不飽和状態での圧縮特性やせん断特性、および水浸によるこれら特性の変化を把握するために、一次元圧縮試験、一面せん断試験および不飽和三軸圧縮試験を行った。これらの試験から得られた主な成果は以下の通りである。 1.一次元圧縮試験において、途中水浸土の圧密曲線(e-log p曲線)は、水浸前では初期水浸土のそれよりも上方に位置し、水浸によってわずかながら体積減少(コラプス)を生じる。水浸後の圧密曲線は初期水浸土の曲線に漸近する。水浸によるコラプス発生量は、初期水浸土の圧密降伏応力をわずかに越えた圧縮応力において最大となる。 2.一面せん断試験は定圧試験と定体積試験を実施した。定圧試験において、せん断中に水浸することで、せん断強度は初期水浸土のそれ程度まで減少し、密度や垂直応力が小さい供試体ほどコラプス発生量は増加する。密度の増加は強度定数全般の増大を生み出すが、水浸による水分量の増加(飽和土の上昇・サクションの開放)は粘着力の低下にのみ影響をおよぼす。 定体積試験において、せん断中に水浸することで、せん断強度は初期水浸土と同程度まで減少する。垂直応力は初期水浸土のそれよりも大幅に減少するが、これは両者のせん断開始時の密度差に起因するものである。定体積試験によるせん断中水浸土のベクトルカーブは、定圧試験による締固め土の破壊線に達した後、水浸を受けることで定圧試験による初期水浸土の破壊線まで低下する。 3.不飽和三軸圧縮試験から、圧密過程において、サクションは土の水分量変化に、拘束圧力は土の密度変化に寄与することが明らかとなった。
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