研究課題/領域番号 |
16590044
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 富山大学 (2005) 富山医科薬科大学 (2004) |
研究代表者 |
守田 雅志 富山大学, 薬学部, 助手 (20191033)
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研究分担者 |
今中 常雄 富山大学, 薬学部, 教授 (50119559)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 副腎白質ジストロフィー / 神経変性疾患 / ABCタンパク質 / ペルオキシソーム / グリア細胞 / フラボノイド誘導体 / アシルCoA合成酵素 / 極長鎖脂肪酸 |
研究概要 |
1 本研究では副腎白質ジストロフィー(ALD)において最初に症状が現れる脳由来の細胞株を用いて、その原因タンパク質であるペルオキシソームABCタンパク質ALDPと極長鎖脂肪酸代謝の関連性について検討した。神経細胞株ではALDPの発現はほとんど認められず、脂肪酸β酸化活性もぐリア細胞株に比べて低かった。一方、グリア細胞株ではALDPをノックダウンすると極長鎖脂肪酸のβ酸化活性は有意に減少し、コレステロールエステルへの極長鎖脂肪酸の取り込みは有意に増加した。これらの極長鎖脂肪酸代謝の変化は、ALD患者由来線維芽細胞での結果と一致した。また、ALDPノックダウン細胞では、コレステロール含量の増加や合成の減少が確認された。これらの結果からグリア細胞では極長鎖脂肪酸とコレステロールの代謝がペルオキシソームを介して密接に関連していることが示された。 2 ALDノックアウトマウスおよび正常マウスの脳からグリア初代培養を行った。ミクログリアの極長鎖脂肪酸β酸化活性を測定したところ、正常に比べてALDマウス由来のミクログリアでは有意に減少していた。またアストロサイトのβ酸化活性も有意に減少していた。これらの細胞は中枢神経系において神経機能の維持に重要であることから、これらの代謝異常がこの疾患における神経変性と関連していることが考えられた。 3 植物フラボノイドbaicalein 5,6,7-trimethyl ether(BTM)がALD患者由来繊維芽細胞のペルオキシソームの脂肪酸β酸化系、及びコレステロールエステル合成を正常化する作用があることを示した。この作用はアシルCoA合成酵素の活性化と関連していると推察された。 4 中鎖脂肪酸に対してCoA化活性をもつ新規なアシルCoA合成酵素をクローニングした。この酵素は脳やステロイドホルモン産生細胞に発現していた。 以上の結果から、グリア細胞系でのペルオキシソーム膜ABCタンパク質ALDPの機能解析、及び中枢神経系特異的なアシルCoA合成酵素とALDPの関連性を解析することが可能となった。
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