研究課題
基盤研究(C)
脂肪細胞の機能発現は栄養条件などの環境因子さらには生体内リズムが引き金になっていると考えられる。そこで脂肪細胞分化ならびに脂肪細胞機能の制御に関与する転写因子をbHLH/PASファミリーを中心に検索したところ体内時計の調節を司る転写因子であるBrain-Muscle Arnt Like Factor 1(BMAL1)の発現が脂肪細胞分化とともに増加することを見出した。これらの結果を基に脂肪細胞において他の末梢臓器と同様の体内時計システムが構築されていることを明らかにした。さらにはBMAL1が生体リズムの調節のみならず脂肪細胞における脂質代謝の制御に関わることを明らかにした。次いでBMAL1を脂肪細胞特異的に発現するトランスジェニックマウスの作製を試みた。本実験において導入したBMAL1タンパク質の細胞内における発現を確認するためにマウスBMAL1cDNAのC末端側にFLAG配列を導入した。次いでBMAL1cDNA、FLAG配列ならびに3'ポリアデニレーションシグナルを含むDNAをマウスアディポネクチンプロモーター/エンハンサー領域を含むプラスミド中にサブクローニングした。得られたコンストラクトについて塩基配列を解析し、挿入方向が確認した後、aP2プロモーター/エンハンサー、BMAL1、FLAG配列ならびにポリアデニレーションシグナルを含む断片を切り出し、アガロースゲル電気泳動により精製した。精製・抽出したDNA断片を以下に述べる方法でC57BL/6Jマウス受精卵(約300個)へとインジェクションした。18匹のマウスの出産を確認し、サザンプロティング法ならびにPCR法により目的遺伝子を持つマウスの存在を確認した。
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すべて 雑誌論文 (11件)
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