研究課題/領域番号 |
16590109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
松永 民秀 信州大学, 医学部附属病院, 助教授 (40209581)
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研究分担者 |
大森 栄 信州大学, 医学部附属病院, 教授 (70169069)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ヒト胎児肝細胞 / シトクロムP450 / デキサメタゾン / グルココルチコイド受容体 / CYP3A4 / CYP3A7 / リファンピシン / RNA干渉法 / 正常ヒト胎児肝細胞 / オンコスタチンM / グルココルチコイド受容 / メチル化 / サイトケラチン7 / 移植 / 分化 / RU-486 |
研究概要 |
正常ヒト胎児肝細胞(HFL細胞)にCYP3A4、CYP3A5およびCYP3A7のmRNAの発現が認められた。HFL細胞においてCYP3Aはデキサメタゾン(DEX)により顕著に誘導されるが、成人の肝細胞とは異なりリファンピシン(RIF)による誘導は全く認められなかった。平面培養においてHFL細胞におけるCYP3A4 mRNAの発現は、各種副腎ステロイド(10nM)によって誘導され、その強度は糖質コルチコイド作用(抗炎症力価)に対し高い相関性が認められた。CYP3A7においてもトリアムシノロン、ベタメタゾン及びデキサメタゾン(DEX)により強く誘導された。DEXによるCYP3Asの誘導は、100μMよりもむしろ100nMにおいていずれも強く誘導された。また、DEX(100nM)によるCYP3Asの誘導は、グルココルチコイド受容体(GR)アンタゴニストであるRU-486(5μM)で顕著に抑制された。成人の肝細胞でCYP3Asの誘導に関与することが報告されているヒトプレグナンX受容体及びヒトコンスティテューティブアンドロスタン受容体のmRNAの発現は、HFL細胞において検出することは出来なかった。一方、GRの発現はいずれの処理においても確認され、その発現量に変動は認められなかった。RNA干渉法によりGRを約40%ノックダウンした場合、DEXによるCYP3A4及びCYP3A7の誘導は、それぞれ30%、50%の発現量の減少が見られた。以上の結果より、移植先の環境が細胞分化に影響することが推察された。さらに、HFL細胞において副腎ステロイドによるCYP3Aの誘導は主にGRを介する経路によることが明らかとなった。
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